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そこはアメリカに支配された世界だった。街のあちこちにギャングスターがうろついている。わたしはバイクで国道を走り抜けていた。 日本人はみつかると無差別に殺されるからだ。店という店が荒らされ、街は壊滅状態だった。走り続け体力も限界に近づいていた。そのとき、国道沿いに一軒明かりが点いた店があった。バイクを止めて店に入る。 地下へと続く階段を降りていき ドアを開けると、華やかな美容院だった。1人の金髪女性が笑顔で迎える。よかった、日本人ですよね?と彼女は言った。わたしはほっとした。大変なことになってしまいましたね、とわたしは言った。髪の毛やりましょうか、こんなときですけど、少しでも気が紛れれば、と彼女は言い、わたしをイスに勧めた。 パーマをかけてくれた。そこは外の世界と違い、和やかな雰囲気だった。そのとき、ドンドンと階段を降りてくる音がした。まずい!と思い、二人でトイレに慌てて隠れた。 彼女は急いでドアを閉め 二人で黙ってうずくまった。 しばらくして、ガチャと目の前のドアが開く音がしたとき、鍵をかけ忘れたことを知った。 わたしはうずくまって、震えていたので、視界はまっくらだった。 しかし、彼女が鉄パイプで頭を殴られ血まみれになっていることを想像できた。アメリカ人は去って行った。きっと彼女の影にになっていて 見つからなかったのだ。そしてわたしは一人部屋に取り残された。
by Boboboris
| 2014-04-01 12:33
| できごと
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